古来より美容アイテムとしても愛用されていた米ぬか。江戸時代の銭湯では、木綿に入った米ぬか(ぬか袋)が石鹸のかわりに売られていました。人々は、米ぬかに保湿や肌のキメを整える作用があることを経験的に知っていたのですね。横綱の土俵入りの綱も、実は昔から米ぬかと麻でつくられています。米ぬかを一緒に揉みこむことで麻が柔らかく滑らかになり、艶が出ます。
米ぬか繊維は、そんな米ぬかに含まれる豊富な成分を抽出し、レーヨン繊維の中に練り込んだ、ここにしかない機能素材です。保湿性が高く、しっとり滑らかな肌触り。生地の抗酸化性、消臭(汗・加齢臭)機能があることも判明しました。また、米ぬか繊維は廃棄する米ぬかの成分をパルプ原料の再生繊維(レーヨン)に練り込んでおり、 地球にやさしく、環境にやさしく、未来に優しい素材です。
保湿性の高い米ぬか繊維の靴下『歩くぬか袋®』シリーズは、2003年の開発より、足の乾燥に悩む多くのお客様にご愛用いただいてまいりました。「一度聞いたら忘れない」と言われるほどインパクトのある名前『歩くぬか袋®』。この名前は、米ぬか繊維の開発者である鈴木(弊社代表)の兼業農家の発想で生まれました。
鈴木は小学校時代、学校の廊下を米ぬかが入った木綿の袋(ぬか袋)で乾拭きをしていました。理由はわからないものの、廊下がツルツル、ピカピカに。自身が精米をするようになり、廃棄していた米ぬかの山を見ては幼い頃の記憶が蘇りました。 「もったいない。ぬか袋のような靴下があれば、肌も綺麗になるのでは…?」。
「米ぬかの糸をつくってはどうでしょうか?」。糸の商社に話を持ち込んだ鈴木でしたが、日常的に米ぬかに触れたことのない人には米ぬかの良さは伝わらず、全く相手にされませんでした。
そこから約20年。「それなら自分で手作りしてみよう!」。鈴木は、靴下と米ぬかを鍋に入れて煮るところから開発を始めました。「靴下を“米ぬかまみれ”にしよう!」そう意気込んだものの、付着した米ぬかは洗って乾かすと粉末となって飛び散ってしまいました。また、米ぬかを樹脂で固めてみたところ、今度はぬかが腐ってしまいました。
開発に陰りが見えた時、鈴木は米・米ぬか研究の第一人者の先生に出会います。先生から米ぬかの特性を学び、再び手作りの米ぬかソックスづくりが始まりました。大きなポリバケツを使って米ぬかの成分をアルコール抽出し、繊維の接着剤で抽出した成分を靴下に塗布。できた靴下を知り合いに配り、アンケートをお願いしました。すると、「足に滑らかさやツヤが出てきたと」いう声が多数あがりました。米ぬか繊維の可能性を感じた瞬間でした。一方、数回洗濯すると効果を感じなくなったという意見もあり、課題が明らかになりました。
そこで、アンケートを手に紡績メーカーにかけあい、数回の紡績を繰り返して改良に改良を重ね、開発から約3年、遂に米ぬか繊維が誕生しました。
米ぬか繊維は、米ぬかに含まれる豊富な成分を抽出し、レーヨン繊維の中に練り込んだここにしかない機能素材です。保湿性が高く、しっとり滑らかな肌触りが特徴で、生地の抗酸化性、消臭(汗・加齢臭)機能があることも判明しました。
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